申立人のメッセージ

弥太郎リリーさん

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私は、2015年まで美術大学に在籍し、今年から就職活動を始めたところです。

私は、中学から女子校に進んだこともあり、その後は好きになる相手は自然と同性でした。その頃、私は自分がレズビアンだと思っていましたし、自分は周りのみんなが考えるような結婚生活はしないだろうなと思っていました。

2回目に女性を好きになったのは大学生になったときで、相手はストレートの女性でした。そのとき、私は自分の性的指向がバイセクシュアル(両性愛)だとはっきり認識しました。私は古美術商のお店でアルバイトをしていたので、いつかは自分が彼女を支えていきたいと強く思いました。

22歳か23歳のとき、女子校の同窓会で自分が両性愛であることを少し話したところ、「自立したら治るんじゃない。」「好きな男の人ができたら治るんじゃない。」といったことを言われました。

生活が落ち着いたらとか、家庭を持ったら治るんじゃないかと言われることもありました。バイセクシュアルということも私のアイデンティティのひとつですし、LGBT支援などの活動も自分の大事な経験なのに、それ自体を評価してもらうことはできず、プラスアルファの行動を求められるのはとても緊張します。でも、私としては、人並みの生活ができるようこれからもがんばっていきたいと思っています。

今は、結婚式などのセレモニーをしない限り、同性カップルが「結婚した二人」になることは難しいと思います。しかし、もし同性婚が認められれば、役所へ婚姻届を出すだけで「結婚した二人」として扱われることになります。そのため、職場などにカミングアウトをしたくない人でも、結婚が選択肢の一つになるのではないでしょうか。

セクシャル・マイノリティに関して、自殺率が高いとか、いじめが多いといった暗い話もありますが、同性婚が認められることで、現実の厳しい課題と同じくらい明るい話題が出てくるようになってほしいと思います。

【プロフィール】
弥太郎リリーさん
横須賀市在住 バイセクシュアル
「多様な性にYESの日」in横須賀アクション代表
多様性にやさしいまちづくりのため,協力していきたいと思います。

2015年7月5日掲載

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