申立人のメッセージ

流さん

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私は、神奈川県に住むバイセクシャルで、同性(女性)パートナーと生きる養護教諭です。

パートナーとは10年の交際を経て、来年は結婚式を挙げる予定です。

今まで、当事者であるにも関わらずLGBTを意識してきませんでした。しかし、彼女と、人生のパートナーとして生きることを考えたとき、不都合なことが多いこと、今のままでは生きづらいことを改めて実感しました。

結婚(婚姻)にこだわる必要はないのかもしれません。しかし、結婚にこだわりたい人とそうでない人は異性婚の中にもいるのは同じではないでしょうか。結婚するかしないか、そうした選択が出来たらいいなと思うのです。

今の日本は、私たちのような生き方を理解できないと感じることでしょう。差別はなぜ生まれるか。主張がなぜ理解できないか。それは、多くの人から見えなかったからであり、知る機会もなかったからではないでしょうか。知る機会を持ち、理解に繋げるためには、教育の力が大きいです。

私は、養護教諭として教育現場で働いていますが、法の整備と共に教育が整備できたら、理解の根は深くなるのではないかと常々考えています。

今の教育は「みんな同じように仲良く」することを教えますが、「みんな違ってみんないい」を認め合える社会の実現が、国力の向上にも繋がると信じています。その教育現場で生きているのは、子どもたちだけでなく、働く教職員のことも忘れてはいけません。

みんなと同じを叫ぶ現場にいる大人が自分らしくいられないで、等身大で生きる素晴らしさを子どもたちに伝えきれません。そうした様々な面からも、今回の申し立てが実りあるものになることを切に願います。

自分自身の未来のためでもありますが、これからを生きる子どもたちが、自分に絶望することなく、そして自分らしく生きることを“選択”できる社会になるための一歩になりますように。

【プロフィール】
流さん(20代,神奈川県在住)
バイセクシャルの女性カップル
養護教諭

2015年7月19日掲載

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