弁護団の紹介

金子 祐子 弁護士

「私、女性を好きかもしれない」と女性から伝えられたのは、私が高校生か大学生の頃だったと思います。
その女性は、私の人生に大きな影響を与えた年上の方でした。
私の答えは「そう。」の一言。
彼女の性的指向がなんであれ、私と彼女の関係には何の影響もなかったからです。
私が彼女の話に拒否をしなかったことから、彼女は、一緒にレズビアンの集まりに参加して欲しいこと、友人達は「病気なんだからいつか治るよ。」「私(女性)をそんな目で(恋愛対象として)みていたの。近寄らないで。」などと言って去っていってしまったことなどを話し始めました。
友人達の話を聞いて、とても違和感を感じたことを覚えています。
「人が誰かを好きになることは病気である訳がないのに。」「女性が女性を好きだからって、誰でも良いって訳でもないのに。誰にだって選ぶ権利はあるよ。」「別に女性が女性を好きでも、何の迷惑もかけてないでしょ。」
当時、そんなことを思いました。

そんな思いは、今も変わりません。
人が誰かを好きになることは素晴らしいことですし、そのひとつの形として「結婚」があり、どんなカップルにも「結婚」が認められて当然だと思っています。
異性婚には「結婚」が認められ、同性婚には「結婚」が認められないという差の根拠は何か、未だに納得いくような根拠はありません。

「人が人を好きになることに、本当に差を設けて良いのか。」を問い続け、同性婚の法制化を目指していきたいと思います。

2018年1月11日掲載

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